【作品解説動画】徹底解説!国宝《鳥獣戯画》①:「擬人化」動物たち大活躍の「甲巻」全シーンを詳しく説明

 

2021年4月13日から始まった特別展「国宝鳥獣戯画のすべて」@東京国立博物館(東京・上野)で展示される国宝指定絵巻《鳥獣人物戯画》(京都・高山寺)。通称の《鳥獣戯画》で人口に膾炙するこの作品、平安時代末期 から鎌倉時代初期の時期、つまり12-13世紀に制作された絵巻です。とりわけ「擬人化」された動物🐇🐵🐸の表現で知られるこの絵巻を今回の動画では取り上げました。

動画の内容:全シーンの紹介と解説

現在は全部で四巻に編集されて構成されている絵巻物、今回はその四巻中でも、二本足で立ち上がり、人間のようにふるまう動物たちが登場する、いちばん有名な「甲巻」のすべてのシーンについて解説します。動画の中では、甲巻に表現されているそれぞれのシーンで動物たちが取り組む行事や遊びの内容、さらにけものたちが参加する各イヴェントが、当時の社会において持っていた意味まで、詳しく説明します。関連書籍も多数刊行されている、いま話題の《鳥獣戯画》の解説動画、どうぞご覧ください。

動画内使用素材について:画像と音楽

☆動画内使用BGM

「SHWフリー音楽素材」より「Inaho-JAPAN」「Inaho-JAPAN(前半カット)」を使用しました。なお、同サイトの素材は、「商用、非商用、営利、非営利問わず利用可。用途不問。加工、編集、改題、二次創作自由製品等への収録販売自由再配布自由」となっています。

☆動画内使用素材の著作権

動画内で使用したすべての造形作品に関しては、著作者の死亡日が属する年の翌年から起算し120年以上経過しています。そのため、どの作品についても作者死後70年間の著作権を保障する日本の「著作権法」第51・52・53・57条の規定により著作権保護期間が満了しています。

☆造形作品撮影写真の著作権

絵画等の平面造形作品を撮影し平面の写真を作成した場合には、その写真に対して創作性が確認されないため、著作物性は認められません。一方で、立体造形を撮影した写真には著作物性が認められます。そのため動画内では立体作品については「クリエイティブ・コモンズ」、「パブリック・ドメイン」の作品写真を使用し、その利用の事実および形態を動画の「説明」にて明記しています。

☆美術品所有者の権利

著作権法上、「著作権の消滅後は[…]著作権者の有していた著作物の複製権等が所有者に復帰するのではなく、著作物は公有(パブリック・ドメイン)に帰し、何人も、著作者の人格的利益を害しない限り、自由にこれを利用しうる」とされています(参考:「顔真卿自書建中告身帖」事件 cf. 判例集・民集38巻1号1頁)。

☆素材の改変

また上述の判例中で言及される「著作者人格権」(著作権法60条)には、作者の意に反した作品改変を禁じる「同一性保持権」(同20条)が含まれ、同権利を主張可能な遺族は作者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹(同116条)とされています。これに関して、動画内で取り上げた作者死亡後120年以上が経過する素材に関しては、2021年時点で権利者存命の可能性はほぼないと考えられます。

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