【浮世絵のファッションと色彩】喜多川歌麿《婦人相学十躰：ポッピンを吹く娘》1792-93年、メトロポリタン美術館

喜多川歌麿《婦人相学十躰：ポッピンを吹く娘》

1792-93年、大判錦絵、38.9 x 27.5cm、メトロポリタン美術館

この投稿では喜多川歌麿が描いた《婦人相学十躰：ポッピンを吹く娘》についてご紹介します。

• ガラス製の玩具「ポッピン」を右手に持ち、吹いてポコンと鳴らす女性が、画面中央に大きく描かれています。
• 菱川師宣《見返り美人》でも女性が提げていたような、長い振袖を左手で支えています。

髪の結い方

• 髪は堅く結い上げた「娘島田」にしています。

下着と小袖

• 下着の襦袢の襟は薄い赤色です。
• 小袖は赤白の市松模様の地に、薄墨の桜花を散らしています。

帯の模様

• 女性は帯を腰高に締めています。
• 帯びの模様は、茶鼠色地に薄茶色の縁取りが入る緑の松皮菱です。
• 帯の松皮菱の暗い色は、袖の明るい市松模様とコントラストをなしています。