ペトルス・クリストゥス《キリストの哀悼》
15世紀・北方ルネサンスの宗教画
大阪市立美術館で開催中、東京でも国立新美術館で開催予定のメトロポリタン美術館展の出品作の解説動画、第11回はペトルス・クリストゥス《キリストの哀悼》(1450年頃 メトロポリタン美術館)を取り上げました。👼 👼 👼
背景の左端には、青い三角の屋根を載せた
塔を二基備えた灰色の城壁。
背景の左側中央付近の自然モチーフの描写は精緻。
茂る森の木の緑の葉は、細かく描き分けられています。
右側の丘の上には、十字架の脚の部分、
その周りに散らばる骨。
これらのモチーフは磔刑と死の運命を暗示しています。
白い布地の上に横たえられたキリスト。
両方の手足には十字架にくぎで打たれた傷、
脇腹には槍で刺された傷から血が流れ出ています。
キリストの頭側から下に敷いた布地を持つのは、
髭が生え、暗い色の衣装に、腰に剣を帯びた男性。
こちらはイエスの遺体を引き取る、アリマタヤのヨセフ。
ポーズがキリストの姿勢に類似していることから、
息子の苦しみを共に味わう様子であるともされています。
香油壺を取り落としているのは
マグダラのマリア。
気絶する聖母に反応しているように見えます。
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以上のように、
磔刑を象徴するモチーフと、横たわるイエス、
同様のポーズをとるキリストと聖母のいる宗教画について、
細部を拡大しながら詳しく解説します。
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クリストゥスの時代の絵画の歴史についてはコチラの記事もご覧ください
【1分でメトロポリタン展⑩】ディーリック・バウツ《聖母子》(1455-60年頃 メトロポリタン美術館)
東京の国立新美術館で開催のメトロポリタン美術館展の出品作の解説動画。第10回は、15世紀北方画派の芸術家、ディーリック・バウツが1455年から1460年頃に制作した、メトロポリタン美術館が所蔵する《聖母子》を取り上げました。
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