【1分でメトロポリタン展⑭】ルカス・クラーナハ(父)《パリスの審判》(1528年頃 メトロポリタン美術館)

ルカス・クラーナハ(父)《パリスの審判》

16世紀・北方マニエリスムの物語画

大阪市立美術館にて現在開催中、東京でも国立新美術館で開催予定の🖼「メトロポリタン美術館展」に出品されている作品の解説動画🎦、第14作目。🍊今回は、ドイツ・ルネサンス期に活躍した、ドイツ南部バイエルンのクローナハ出身の芸術家、ルカス・クラーナハ(父)が1528年頃に制作した、《パリスの審判》(ブナの板に油彩、101.9 x 71.1cm、メトロポリタン美術館)を取り上げました👇🎬

👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩


👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

🍎動画では、16世紀のおしゃれな帽子や、板金鎧で装う、古代ギリシャ神話の登場人物と女神たちをメインのモチーフとして描いたこの神話主題の物語画について、絵のそれぞれの部分を拡大しながら、1分で解説します。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

🌟古代ギリシャのトロイアの王子・パリスは、画面の左下から女神たちを見上げています。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

三人のうちだれが一番美しいか、よく見て👀選んでいるところのようです。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

ただし、パリスが頭に着けているビッグ・サイズの被り物は、
ルネサンス期の貴族がかぶっていた羽飾付き帽子。
古代の王子が頭に乗せるには、ちょっとモダンに過ぎるようです。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

そして、全身を覆うのは板金鎧(プレート・アーマー)。
これは近世の騎士が戦場で着用していた武具。
古代ギリシャの戦士には早すぎる代物。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

すなわち、時代考証に照らして考えるなら、古代ギリシャの王子とは思えないような装いです。
しかしながら、16世紀の人たちにとっては、わかりやすい、貴族の姿だったのかもしれません。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

🌟ヴィーナスが頭にかぶっているのは大きな帽子。
上面に羽飾り付きの被り物も、16世紀の貴族のファッション。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

大きな輪の黄金の鎖⛓️は、近世においては貴族の証。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩

首元には宝石付きの黄金のチョーカー🥇を巻いています。
古代の女神ながら、最新のおしゃれに敏感なこの装い。
最も美しい女神に選ばれたのも当然、なのかもしれません。
👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩


👨‍🦰-👨‍🦳-👩‍🦰-👱‍♀️-👩
クラーナハの時代の絵画の歴史についてはコチラの記事もご覧ください

コメント