【作品解説動画】《ナイフの柄》紀元前3600-3200年、メトロポリタン美術館


作品解説動画:《ナイフの柄》紀元前3600-3200年、メトロポリタン美術館

概要:古代エジプトの工芸作品

現在メトロポリタン美術館が所蔵する、古代エジプトで制作された《ナイフの柄》。紀元前3600年から紀元前3200年頃に制作されたと考えられています。

作品の表現:牙彫の細密描写

この精緻きわまる彫刻が特徴的なこの作品には、小さな動物たちの姿が見えます。首と足の細い水鳥、首の長いキリン🦒、ライオン🦁などなど、古代のアフリカに生息していた、さまざまな動物たちが表現されています。かつてはナイフの刃が接続されていた、この象牙の柄に表された動物たち。日本の動物園でも人気でおなじみのこの獣たちは、どのような理由からこのナイフの柄に刻まれるモチーフに選ばれたのでしょう。動画内ではこの問いに対する回答も示しています。

動画の特徴:細部の表現の観察

とりわけ小型のこの作品ですが、動画内ではこのナイフの柄の表面に彫りつけられた極小の動物モチーフのそれぞれを、ひとつひとつ拡大しながら解説します。古代エジプトの彫刻家が見せる、細密な牙彫の技術の粋をじっくり鑑賞します。

関連作品

メトロポリタン美術館のナイフの柄には、ブルックリン美術館 《儀式用ナイフ》に付属するような燧石の刃がついていたと考えられます。メトロポリタン美術館の作品と同じ制作年代―紀元前3300-3100年―のブルックリンのナイフも柄が象牙製で、列をなす象、ライオン、キリンを小さく多数浮彫りしています。


関連投稿:その他のエジプト美術解説動画

「美術史チャンネル」ではこの《ナイフの柄》の他にも、古代エジプトの彫刻家が作った、そしてとりわけ動物を造形のモチーフに選択した、さまざまな立体の彫刻作品も解説動画の中で取り上げています。古代エジプトで作られたかわいらしい動物造形作品の数々、どうぞご視聴ください。👇

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